
目次
事例の概要
◆利用サービス | 家族信託組成コンサルティングサービス(プランA・金銭)※ |
◆家族構成・居住地 | 母(85歳) =神奈川県川崎市在住 |
長女(58歳)=神奈川県横浜市在住 | |
次女(54歳)=東京都杉並区在住 | |
| ※父はすでに他界 | |
◆信託財産 | 金6,000万円 |
◆解決までの期間 | 2ヶ月 |
◆相談者 | 長女(相川 敦子 様(仮名)) |
※「家族信託組成コンサルティングサービス(プランA・金銭)」とは、現金の管理に特化し、信託スキーム設計から契約書作成、公証役場や信託口口座開設の調整業務を一括して代行するサービスです。不動産を含まないため導入のハードルが低く、認知症による凍結リスクに備えて「まずはお金だけでもしっかり守りたい」という方に最適です。
お母様の判断能力低下による不動産契約頓挫のリスクを家族信託で回避し、わずか2ヶ月で6,000万円の資産を守り抜く体制を構築した事例です。
1.ご依頼の背景:「資産凍結」という、突然突きつけられた現実父の他界を機に表面化した「資産凍結」への危機感
長女の相川(仮名)様がご相談に来られたきっかけは、半年前にお父様が亡くられ、お母様が約6,000万円もの現金を相続されたことでした。
お母様は当時お元気でいらっしゃいましたが、「もし今後、母の判断能力に変化があったら、この大切な資産はどうなってしまうのだろう」という漠然としたご不安を抱えていらっしゃったと伺っております。また、税理士の方からは、相続税対策として不動産への組み換えを勧められており、相川(仮名)様もその方向で検討を始められたそうです。
しかし、その計画は思わぬ壁に突き当たります。資産活用の相談のために訪れた不動産会社から、「物件探しから契約、そして引き渡しまでには数ヶ月かかります。その間にお母様の判断能力が低下してしまった場合、すべての契約が無効になるリスクがあります」という、専門家ならではの厳しい指摘を受けられたのです。この一言で、漠然としていた不安が「計画そのものが頓挫しかねない」という、非常に現実的な問題として相川(仮名)様に重くのしかかってきた、とのことでした。
不動産購入には時間がかかり、その間にお母様の健康状態がどうなるかは誰にも予測できません。「母が元気なうちに、万が一の事態が起きても私が代わりに手続きを進められる仕組みを整えなければならない」。この切実な思いから、相川(仮名)様は解決策をインターネットで探し始め、そこで「家族信託」という制度に出会ったと仰っていました。特に、不動産購入のような積極的な資産活用まで見据えた信託契約の実績が豊富な事務所を探す中で、当法人にご連絡をいただいた次第です。初回のご相談では、切迫した状況と、何としてもお母様とご自身の未来を守りたいという強い想いが伝わってまいりました。
2.解決までの道のり / ミラシアだからできたこと
ステップ1:初回相談で、頓挫しかけた計画を「実現可能な道筋」へ
問い合わせ当初、相川様は不動産会社から指摘された「契約頓挫リスク」を前に、どうすれば安全に資産活用を進められるのか、具体的な道筋が見えず不安なご様子でした。
私たちはまず、相続・遺言・家族専門の事務所として、相川様ご一家が実現したいこと、そして抱えていらっしゃる不安を丁寧にお伺いしました。 その上で、1,000件を超えるご相談から得た知見に基づき、成年後見制度など他の選択肢との違いを明確にご説明し、お母様からお預かりした現金を信託財産とし、その金銭をもって長女である相川様が不動産を購入するという方法が、今回の目的を達成するための唯一かつ最適な解決策であることをご提案しました。 この方法は、単に財産を管理するだけでなく、積極的に資産を組み換えるための高度な設計が求められます。
私たちの提案によって、相川様の抱えていた課題が整理され、進むべき道がはっきりと見えたことで、ご相談の終わりには表情が和らいでいらっしゃったのが印象的でした。
ステップ2:専門家チームを組成し、法務・税務・実務の壁をなくす
方針が決まっても、この計画の実現には、相続税の観点から助言する税理士の先生と、実際に物件を取り扱う不動産会社との円滑な連携が不可欠でした。
専門分野が異なる関係者がそれぞれ動くだけでは、思わぬところで手続きが滞るリスクがあります。 そこで私たちは、これまで数多くの案件で培ってきた税理士・不動産会社との連携調整の経験を活かし、自らが司令塔となって専門家チームの連携を主導しました。 税理士の先生とは税務上のメリットが最大化されるよう信託内容を詰め、不動産会社には信託契約を用いた決済方法や登記手続きについて事前に詳しく説明することで、取引の安全性を確保したのです。
相川様からは「自分一人では到底できなかった。各分野の専門家と直接やりとりしてもらえたので、安心して任せられました」とのお言葉をいただきました。
ステップ3:ご家族全員の合意形成と、わずか2ヶ月での契約完了
最後に最も重要なのが、ご家族全員のご理解とご協力です。
私たちは、お母様、相川様、そして二女様にもご同席いただき、家族会議の場を設けました。経験豊富な専門家が専任で担当する私たちの強みを活かし、なぜ今、家族信託という仕組みが必要なのか、そしてこの契約がご家族の皆様を将来のリスクから守るものであることを、専門用語を避けながら丁寧にご説明いたしました。お母様や二女様からのご質問にもその場でお答えし、全員が心から納得された上で、最終的な信託契約の内容を固めていきました。
その結果、ご相談からわずか2ヶ月という期間で公正証書による信託契約を無事に締結し、相川様がいつでも不動産購入に動ける体制を整えることができました。
3.得られた結果
- ご相談からわずか2ヶ月で、お母様の判断能力に関わらず長女様が不動産取引を進められる法的な体制が整いました。
- 6,000万円の現金を信託財産として保全し、詐欺被害や不要な支出のリスクから隔離することに成功しました。
- 相続税対策としての不動産購入に向けた準備を完了させ、将来の税負担を軽減する道筋を確保しました。
- 複雑な専門家との調整や手続きから解放され、安心して資産承継の準備に専念できる環境を実現しました。
ご依頼後、相川様より、以下のメッセージを頂戴しました。
「不動産会社からリスクを指摘され、途方に暮れていた時にミラシアさんに出会いました。難しい法律の話だけでなく、不動産会社さんとの間に入って調整までしていただき、本当に心強かったです。母が元気なうちに、将来の安心を形にすることができて、家族みんなで喜んでいます。本当にありがとうございました。」
4.担当司法書士から
ご相談いただいた時の相川様の「何とかしなければ」という切迫したご様子が、今でも印象に残っております。今回の課題の核心は、お母様の健康という「不確定な要素」と、不動産取引という「時間がかかる手続き」との間で、いかにして資産を守り、かつ有効活用するかという点にあったと感じています。
今回のように「現金を信託し、その資金で不動産を購入する」という方法は、単に財産を管理するだけの信託とは異なり、不動産登記や税務との連携など、高度な専門知識と実務経験が求められます。関係者間の調整が少しでも滞れば、計画全体が頓挫しかねない難しさがありました。
当法人がこの難しい課題を解決できたのは、単に法律知識があるからだけではありません。これまで培ってきた税理士・不動産会社との連携調整のノウハウを活かし、私たちがハブとなって各専門家を繋ぎ、一つのチームとして機能させられたことが最大の要因です。これにより、法務・税務・実務のすべての面でリスクを排除した、最適な仕組みを構築することができました。
すべての手続きが完了し、相川様が「これで、いつ何があっても大丈夫ですね」と、心から安堵された表情を浮かべられた時、私も自分のことのように嬉しく思いました。計画が頓挫しかけるという不安な状況から、ご家族の未来を守るための確かな一歩を踏み出せた瞬間に立ち会えたことは、専門家として大きな喜びです。
これで相川様は、お母様の体調を心配することなく、安心してご家族にとって最良の不動産をじっくりと選ぶことができます。私たちは、これからもご家族の資産を守るパートナーとして、いつでもサポートさせていただきます。
ご両親の将来を考え、資産の管理や相続についてご不安を抱えている方は少なくないと思います。「何から始めればいいかわからない」「自分たちのケースでも対策は可能なのか」と感じていらっしゃいましたら、ぜひ一度、司法書士法人ミラシアにご相談ください。あなたのご家族にとって最善の道を、一緒に見つけさせていただきます。



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