障害のある妹様との相続手続き。豊富な成年後見実務に基づく共同後見で、実家の相続登記と売却を実現した事例

事例の概要

◆利用サービス

相続登記おまかせサービス ※

◆家族構成

被相続人 母(享年88歳)=埼玉県さいたま市 *令和7年1月10日死亡 ※父は既に他界

被相続人 長男(享年65歳)=埼玉県さいたま市 *令和7年4月8日死亡

相続人 長女(63歳)=東京都大田区 

相続人 二女(59歳)=茨城県水戸市 *高次脳機能障害

◆信託財産

(不動産)埼玉県さいたま市の土地・建物(自宅、50坪、築40年)

(金銭) 3000万円

◆解決までの期間

6ヶ月

◆相談者様

長女 木下早苗様(仮名)

※「相続登記おまかせサービス」とは、義務化された相続登記の手続きを司法書士がすべて代行する弊社の専門サービスです。単なる書類作成や名義変更にとどまらず、不動産の遺産分割コンサルティングを通じて、ご家族にとって最適な分割方法をご提案いたします。面倒な戸籍収集から登記申請まで丸ごと一任できるため、平日にお忙しい方でも安心です。法律の専門家が将来のトラブルを未然に防ぎ、ご家族全員が納得できる円滑な不動産相続を確実にお手伝いいたします。

母親と兄が相次いで亡くなり、障害のある妹様との遺産分割協議が進まずご実家の売却が止まってしまった状況に対し、長女の木下早苗様(仮名)と司法書士法人ミラシアが共同で成年後見人に就任し、適正な遺産分割と相続登記から売却に向けた体制を構築した事例です。成年後見制度における法定相続分の確保という厳格なルールに対応しつつ、生前の遺言書作成の重要性が浮き彫りになったケースでもあります。

1.ご依頼の背景:相次ぐ相続と空き家の管理・・・

相次ぐご不幸と空き家となった実家の管理問題

お母様とお兄様が相次いでお亡くなりになり(数次相続)、さいたま市にあるご実家が空き家となりました。残された相続人は、遠方にお住まいのご相談者様と、若い頃の事故による高次脳機能障害で施設に入所されている妹様の2名のみでした。

ご相談者様は、空き家となったご実家の防犯や管理の手間に大きな不安を抱えており、早期の売却を希望されていました。過去の事例でも、遠方の空き家をそのまま放置して近隣トラブルや維持費の負担増に発展するケースは少なくありません。

遺産分割協議を阻む壁と「法定相続分」の厳格なルール

不動産を売却するためには、前提として相続人全員で遺産分割協議を行い、相続登記を完了させる必要があります。しかし、妹様はご自身で法律行為の判断をすることが難しく、そのままでは遺産分割協議を進めることができないという大きな課題に直面していました。

さらに、妹様の代理人として「成年後見人」を立てて協議を進める場合、被後見人(妹様)の財産権を厳格に保護するため、必ず被後見人に「法定相続分」の財産を渡さなければならないという実務上のルールがあります。ご相談者様はこうした専門的な知識や、複雑な手続きの見通しが立たないことに途方に暮れていらっしゃいました。

過去のご縁を頼りにミラシアへご相談

そのような中、木下様は5年前に当法人がお母様に「妹様のために遺言書を残すことが重要です」とお伝えしたことを思い出されました。「あの時の専門家なら、この状況を何とかしてくれるかもしれない」と、当時のご縁を頼りに当法人へご連絡をいただきました

2.解決までの道のり / ミラシアだからできたこと

ステップ1:初回相談での状況整理と「遺言書があれば防げた課題」の共有

木下様は、何から手をつければよいか分からない状態でした。当法人では、現在の複雑な権利関係を視覚的に整理し、法的な現状をご説明しました。同時に、し生前に遺言書を作成していれば、今回のような成年後見申立自体を回避できた可能性が高いことをお伝えしました。その上で、現状から取り得る最善の策として、売却までの具体的なロードマップをご提示しました。

ステップ2:豊富な成年後見実務に基づく申立と、ご家族・専門家の共同後見

家庭裁判所での手続きに不安を抱えるご相談者様に対し、豊富な成年後見実務の経験を持つ当法人が、申立書の作成から書類収集までを全面的にサポートしました。審査の結果、木下様と当法人(司法書士法人ミラシア)が共同で成年後見人に就任することとなりました。専門家が法的な財産管理を担うことで、ご相談者様の事務的・精神的な負担を大きく軽減する体制を整えました。

ステップ3:被後見人の法定相続分を厳守する遺産分割案の作成

成年後見人が就任したことで遺産分割協議が可能となりましたが、被後見人である妹様には確実に法定相続分を取得させる義務が生じます。当法人は、実家売却代金を正確に分配する「換価分割」の案を作成しました。後見実務のルールを熟知しているからこそ、裁判所に対しても妹様の権利が保護されていることを明確に証明でき、円滑に協議を成立させることができました。

ステップ4:相続登記から不動産売却までのワンストップ支援

協議成立後、速やかに相続登記を完了させました。当法人では登記のみならず、提携先の不動産会社と連携し、査定や媒介契約の調整までをワンストップでサポートしました。窓口を当法人に一本化したことで、ご相談者様が複数の業者と個別にやり取りする手間を省き、スムーズに売却できる状態を整えました。

【参考】

3.サポートの結果とお客様の声

複雑に絡み合った数次相続の権利関係を整理し、家庭裁判所への成年後見申立を経て、木下様と司法書士法人ミラシアが共同後見人に就任しました。「被後見人に法定相続分を確保しなければならない」という厳格なルールを遵守した換価分割による遺産分割協議を実現し、空き家となっていたご実家の相続登記および売却体制を無事に構築しました。豊富な成年後見実務に基づく的確な進行により、木下様の精神的なご負担を大幅に軽減することができました。

後日、木下様からは以下のようにお声を頂戴しております。

「母と兄が相次いで亡くなり、妹のこともあって本当にどうしていいか分からず、精神的に追い詰められていました。5年前のご縁から再度相談させていただきましたが、もしあの時遺言書を作っていれば…という後悔はありつつも、ミラシアさんが一緒に後見人になってくださったことで、複雑な手続きをすべてお任せでき、ようやく肩の荷が下りました。親身に動いてくださり、感謝しかありません。」

    4.担当司法書士から

    代表社員 元木翼司法書士  元木翼

    最初にご相談いただいた際、木下様は相次ぐご不幸による心身の疲弊に加えて、実家の維持管理や複雑な法律手続きに対する強い不安を抱えていらっしゃいました。お母様からお兄様、そして木下様と妹様へ相続権が移る「数次相続」が発生しており、さらに妹様がご自身で法律行為を行うことが難しい状態でした。

    本件を振り返って強く実感するのは、生前の「遺言書」がいかに重要であるかという点です。もしお母様やお兄様が「不動産は長女である木下様に相続させる」という遺言書を残していれば、そもそも家庭裁判所への複雑な成年後見申立を経ることなく、木下様のお手続きのみでスムーズに実家の相続登記と売却を進めることができました。

    遺言書がない状況で遺産分割を行う場合、判断能力のない妹様には成年後見人をつけるしかありません。そして成年後見制度を利用すると、被後見人の財産権保護のために「法定相続分」を必ず確保しなければならないという実務上の厳格なルールが生じます。今回は実家を売却して代金を分ける「換価分割」を行うことでこの要件をクリアしましたが、遺言書さえあれば、こうした法定相続分や後見手続きの制約に縛られることなく、ご家族の負担ははるかに軽く、迅速な解決ができていた事案です。

    当法人がこれまでお受けした豊富な成年後見実務と相続対応の経験を活かし、今回は木下様と当法人が共同で成年後見人に就任いたしました。法的な手続きの負担を私たちが引き受けることで、木下様は安心してご実家の売却活動に進むことができ、同時にお姉様として妹様の将来を守るという大切な責任を果たされました。すべての手続きが完了した際の木下様の安堵された表情が、専門家として何よりの喜びです。

    ご家族の状況は様々ですが、「相続人に判断能力の不安がある」「遺言書がないため手続きが進まない」といったお悩みは決して珍しくありません。一人で抱え込まず、相続と成年後見の実務に精通した当法人にぜひご相談ください。現状を法的に整理し、最適な解決への道筋を一緒に見つけさせていただきます。

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    1. 専門家(国家資格者)による専任担当制
      経験豊富な専門家が専任担当として、業務完了までサポートいたします。
    2. 相続・遺言・家族信託 専門
      当法人は相続・遺言・家族信託専門の事務所です。お客様に最適な解決策をご提案いたします。
    3. 豊富な相談実績・ノウハウ
      1,000件を超える豊富な相談実績から蓄積されたノウハウで高難度な案件にも対応が可能です。
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    5. スピード対応
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    家族信託の取扱実績全927件※!司法書士法人ミラシア
    ※集計期間:2017年1月〜2025年12月