
目次
事例の概要
◆利用したサービス
家族信託組成コンサルティングサービス(プランC・収益物件)※
◆ご家族構成・居住地
父(81歳)=千葉県千葉市在住
母(80歳) =千葉県千葉市在住
長女(48歳)=千葉県千葉市在住
次女(45歳)=横浜市都築区在住
◆信託財産
賃貸ビル(約1億2,000万円)
金銭500万円
◆解決までの期間
1ヶ月
◆相談者
長女(黒沢 亜希 様(仮名))
※「家族信託組成コンサルティングサービス(プランC・収益物件)」とは、収益物件のオーナー様向けに、信託スキーム設計から契約書作成、公証役場や信託口口座開設の調整、不動産登記手続きまでを一括して代行するサービスです。生前対策のアドバイスや終活専門家の紹介も合わせ、煩雑な実務を丸ごと引き受けることで、賃貸経営の円滑な継続と資産承継をトータルでサポートします。
お父様が脳梗塞で倒れ、要介護認定を受けられたことをきっかけに、「もし次に倒れたら資産が凍結してしまうかも」という大きな不安に対し、私たちがすぐに対応し、わずか1ヶ月で家族信託を実現。将来、不動産を売却するための道筋をしっかりと確保した事例です。
1.ご依頼の背景:「資産凍結」という、突然突きつけられた現実
すべての始まりは、お父様が脳梗塞で倒れられ、要介護認定を受けたことでした。 幸い、まだご自身の判断能力ははっきりされていましたが、「もし次に倒れて、このまま判断能力がなくなってしまったら…」という強い危機感を抱かれました。
ご家族は、将来の介護施設への入所なども考え、まとまった費用を準備するため、持っている建物の売却を不動産会社に相談しました。すると、担当者から思いもよらない言葉を告げられます。
「もし売却手続きの途中でお父様が認知症と診断されたり、次に倒れられたりしたら、資産は凍結されて、この建物は売れなくなるかもしれませんよ」
これまでぼんやりと捉えていたお父様の健康状態が、「資産凍結」という現実的な問題として、ご家族に突きつけられた瞬間でした。
『このまま何もしなければ、父が家族のために遺してくれた大切な資産が、いざという時に全く動かせなくなってしまう』
黒沢様(仮名)は、これまで想像すらしなかった事態を前に、強い焦りを感じ始めました。 居ても立ってもいられなくなった黒沢様は、すぐにインターネットで解決策を探し、「家族信託」と「成年後見制度」という二つの選択肢があることを知ります。しかし、どちらが自分たちに合っているのか、情報が多すぎてよく分かりません。
「次にいつ倒れるか分からない」。自分たちだけで悩んでいても答えは出ないと考え、専門家へ相談することを決意されました。
2.解決までの道のり / ミラシアだからできたこと
ステップ1:初回相談で、ぼんやりとした不安を「これなら大丈夫」へ
お問い合わせ当初、黒沢様は家族信託と後見制度のどちらを選ぶべきか分からず、また「次にいつ倒れるか分からない」という時間のプレッシャーから、何をどう進めれば良いのか途方に暮れていらっしゃいました。「資産凍結」という言葉の重みに、ただ焦りばかりが募る状況でした。
私たちは、まず相続・遺言・家族信託の専門家として、オンライン面談で黒沢様ご一家が置かれた状況と、「いざという時に不動産を売却できるようにしたい」という一番のご希望を丁寧にお聞きしました。
その上で、2,000件を超えるご相談から得た経験に基づき、それぞれの制度の具体的な違いをご説明しました。
- 成年後見制度でも、希望通りに売却はできるけれど、家庭裁判所の監督が入るため、ご家族に手続きの負担がかかること。
- しかも、申立てから実際に後見人が選ばれるまで時間がかかり、急いで売りたい時に間に合わないかもしれないこと。
- ご家族の希望(=いざという時にスムーズに売却したい)を叶えるためには、家族信託が一番合っていること。
専門家から「自分たちのケース」での一番良い道筋が示されたことで、進むべき道がはっきりとし、黒沢様の不安な表情が和らいだのが印象的でした。
ステップ2:「信託口口座なし」の方法で、1ヶ月という異例のスピード解決
一番良い解決策が家族信託だと分かったものの、次の課題は「時間」でした。お父様の状態を考えると、一日でも早く手続きを完了させたいという強いご希望がありました。
普通の家族信託では、契約書を作ってから、銀行で「信託口口座(しんたくぐちこうざ)」という専用口座を開設するまで、数ヶ月かかってしまうことも少なくありません。
そこで私たちは、あえて信託口口座の開設を「しない」方法をご提案しました。
家族信託では、財産を管理するための専用口座(信託口口座)を作ることが推奨されていますが、法律で絶対に必要と決まっているわけではありません。 口座開設には銀行の審査などで時間がかかります。また、信託口口座を開設するためには、信託契約書を「公正証書」にすることが求められます。
そこで、今回はスピードを一番に考え、契約書を公証役場を通す「公正証書」にせず、ご家族と私たちの間で作成する「私文書(しぶんしょ)」にすることで、手続きを大幅にシンプルにしました。これで、圧倒的なスピード解決が可能になりました。
(※私文書とは:公証役場を通さず、ご家族と私たち専門家で作成・署名する契約書のことです。私たち司法書士法人ミラシアがこの信託契約書を作成し、ご家族で署名・押印いただくことで、法的な効力を持ちながらも、公正証書よりずっと早く手続きを完了させることができました。)
これは、私たちが持つ豊富な相談経験とノウハウがあったからこそ、すぐに判断できた方法です。 さらに、経験豊富な専門家が専任で担当し、オンライン面談を上手に使うことで、ご家族の間の話し合いもスムーズに進み、合意までの時間も短縮できました。
通常であれば数ヶ月かかる手続きを、わずか1ヶ月で完了させることができたのです。
3.得られた結果
- スピード解決 通常は数ヶ月かかる家族信託の手続きを、ご相談からわずか1ヶ月で完了できました。
- 資産凍結の回避 お父様が将来、判断能力を失われた場合でも、ご家族の意思で総額1億2,000万円の不動産を売却・管理できる体制を、法律的に整えることができました。
- ご家族の安心 「資産が凍結されたらどうしよう」という将来の不安から解放され、心穏やかにお父様の介護に専念できる環境を手に入れられました。
4.担当司法書士から
この事例で一番の課題は、何よりも「時間との戦い」でした。お父様の状態がいつ変化するか分からないという見えないタイムリミットの中で、いかに早く、そして確実に資産を守る手立てを講じるかが重要でした。
この「時間」という大きな壁を乗り越えられたのは、私たちが相続・遺言・家族信託を専門としており、2,000件を超える豊富な相談経験とノウハウを蓄積していたからです。
この経験があったからこそ、時間がかかる信託口口座の開設や公正証書化を「あえて省略」し、私文書での契約という一番良い方法を(私たちが作成を主導して)すぐにご提案できました。また、経験豊富な専門家が専任で担当する体制によって、ご家族の話し合いから契約完了までを一切止めることなく、一番早いルートで進めることができました。
今回の手続きを通じて、黒沢様ご一家は、万が一の事態に備えられただけでなく、「家族の資産は家族で守り、未来へ繋いでいく」という確かな体制を築かれました。
ご両親の将来を考えたとき、何から手をつければ良いか分からず、不安な時間を過ごされている方もいらっしゃるかもしれません。少しでも心配なことがあれば、どうかお一人で抱え込まず、私たちにご相談ください。あなたのご家族にとって一番良い道を、私たちと一緒に見つけていきましょう。



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