
目次
事例の概要

◆利用サービス | 家族信託組成コンサルティングサービス プランB(自宅)※ |
◆家族構成 | 父(81歳)=東京都品川区在住 ★委託者兼受益者★ |
母(77歳)= 東京都品川区在住 | |
長男(58歳)= 東京都品川区在住 ★受託者★ | |
次男(56歳)= 千葉県木更津市在住 | |
長女(53歳)= 東京都品川区在住 | |
三男(51歳)= 山梨県北斗市在住 | |
◆信託財産 | (不動産)滋賀県の実家(約700坪の土地、築100年の建物) (金銭)200万円 |
◆解決までの期間 | 4ヶ月 |
◆相談者 | 長男(山下太一様)(仮名) |
※「家族信託組成コンサルティングサービス(プランB・自宅)」とは、自宅不動産の管理・処分権限の移行を主軸とし、信託スキーム設計から契約書作成、公証役場や信託口口座開設の調整、および信託登記の手配を一括して代行するサービスです。認知症による「実家凍結(売却不可)」リスクを回避できるため、将来の介護施設入居費用に充てるための売却や、管理費用の支払いを円滑にし「いざという時に自宅をスムーズに売却できるようにしたい」という方に最適です。
認知症による実家の資産凍結を防ぐため、東京から滋賀の広大な屋敷を守り続けてきたご長男様の決断を支えた事例です。 遠方ゆえの管理の難しさや将来への不安に対し、ミラシアの専門的な知見から迅速に権限の承継をサポートしました。 歴史ある住まいが負動産になることを回避し、ご家族が安心して次世代へつなげるための確かな備えを実現しています。
1.ご依頼の背景:ご実家の歴史を次世代へつなぐために
東京で暮らす山下太一様は、長年、滋賀県にある広大なご実家の維持管理に心を砕いてこられました。約700坪という敷地には築100年を超える邸宅が建ち、地元では文化財指定の検討も上がるほどの歴史的価値があります。これまでは高齢のお父様と二人三脚で定期的に滋賀へ通い、庭木の手入れや建物の清掃を続けてきましたが、お父様の加齢に伴い、体力的にも精神的にも限界が近づいているのを感じていらっしゃいました。
資産凍結という現実的な恐怖
山下様が抱えていた最も大きな不安は、お父様の判断能力がもし失われてしまったら、という点です。法律上、所有者の意思確認ができなくなれば、どれほど歴史のある建物であっても売却や大規模な修繕といった契約行為は一切できなくなります。いわゆる「資産凍結」の状態です。
このままでは、大切に守ってきたはずのご実家が、誰の手も加えることができないまま朽ちていく「負動産」に変わってしまう。そんな焦燥感のなか、山下様はお付き合いのあるFP(ファイナンシャルプランナー)の方に相談されました。そこで「生前対策に精通し、複雑な案件にも粘り強く対応してくれる専門家」として紹介されたのが、私たちミラシアでした。
距離を越えた信頼と、解決への第一歩
「滋賀にある物件ですが、遠方でも対応していただけますか」 最初のお問い合わせの言葉には、慣れない手続きへの不安と、それでもお父様が築いてきた大切な財産を自分の代で守り抜きたいという、長男としての強い覚悟が滲んでいました。私たちは、その想いをしっかりと受け止めることからサポートを開始しました。
2. 解決までの道のり / ミラシアだからできたこと

ステップ1:初回相談で、遠隔地の不安を解消し、具体的な道筋を提示
お問い合わせ当初、太一様は「東京に住みながら、滋賀の物件について相談できるのだろうか」という、物理的な距離に対するご不安をお持ちでした。また、ご兄弟もいらっしゃる中で、どのように話を進めていけば円満に解決できるのか、具体的な方法が分からずお困りのご様子でした。
私たちは、まず当法人が全国の案件に対応できる体制であることをご説明し、オンライン面談を実施しました。お話を丁寧に伺う中で、ご家族皆様がご実家を大切に想われていることを確認し、2,000件を超えるご相談から得た知見を基に、ご家族の状況に最も適した解決策として「家族信託」をご提案しました。
特に、空き家の維持管理や将来の処分までを想定した当法人のプランについてお話し、具体的な手続きの流れと完了までのスケジュールを明確に提示させていただきました。遠隔地であることが手続きの障壁にならないとご理解いただけたことで、太一様も安心されたようでした。
ステップ2:家族会議のサポートで、100年の歴史への想いを繋ぐ合意形成
今回の手続きを進める上で最も重要だったのは、ご兄弟皆様が心から納得し、協力し合える体制を築くことでした。それぞれにご実家への想いがある中で、一方的に手続きを進めてしまえば、将来思わぬトラブルの火種になりかねません。
私たちは、法的な書類を作成するだけの専門家ではなく、ご家族の想いを繋ぐ伴走者でありたいと考えています。
複数回にわたるご家族との対話の機会を設け、皆様がご実家の歴史や将来について、どのようなお考えをお持ちなのか、一人ひとりのお声に耳を傾けました。その上で、お父様がご健在なうちに、ご長男である太一様が管理の権限を引き継ぐことが、全員にとって最善の選択であることを、中立的な立場から丁寧にご説明し、円満な合意形成をサポートさせていただきました。
このステップが、改めてご家族の絆を深めるきっかけになったと伺い、大変嬉しく思っております。
ステップ3:「空き家」における課題を考慮した信託設計で、現地訪問せずに手続きを完了
ご家族の皆様の想いが一つになったところで、具体的な信託契約の設計に着手しました。空き家においては、以下のように将来起こりうる様々な事態を想定する必要があります。
・大規模な修繕が必要になった場合
・火災保険の契約を変更、更新する場合
・第三者への売却を選択する場合
・測量し、境界を確定する場合
・やむを得ず解体する場合
ここでも、当法人が持つ空き家問題のノウハウが活かし、契約内容を練り上げていきました。将来の資産価値までを見据え、あらゆる場面をカバーする仕組みを構築したのです。そして、全ての書類のやり取りは郵送とオンラインを活用し、太一様をはじめご家族の皆様が滋賀県へ足を運ぶことなく、すべての手続きを完了させることができました。法的な体制が整ったことで、皆様も長年の心のつかえが取れたようでした。
3. サポートの結果とお客様の声
今回のサポートにより、お父様の体調や判断能力の変化に左右されることなく、山下様が主体となって滋賀の実家を管理・処分できる法的な仕組みが整いました。最大の特徴は、東京にいながら滋賀の物件に関するすべての手続きを完結させた点にあります。
山下様は一度も現地へ足を運ぶ必要がなく、当法人が窓口となり遠隔地の不動産調査や書類整備を徹底して行いました。また、単なる契約の締結に留まらず、ご兄弟全員が納得できるよう背景や目的を丁寧に説明。家族の絆を深めながら、全員が同じ方向を向いて将来に備えられる円満な合意形成を実現しました。
【お客様の声:山下太一様より】
父が元気なうちに、ずっと心の重荷だった実家の問題を解決できて、本当に心から安心しました。滋賀にある広大な土地と古い建物なので、何度も現地へ向かわなければならないと覚悟していましたが、一度も現地に行くことなくスムーズに進めていただき、その手際の良さと専門性の高さに驚いています。
何より、この機会に兄弟でじっくりと将来について話し合い、全員が納得できる形を整えられたことが一番の収穫です。これで将来への不安がなくなり、これからは父の生活を支えることに専念できます。きめ細やかなサポートに心から感謝しております。
4.担当司法書士から
初回のご相談の際、山下様が語られた「代々大切にしてきたあの家を、どうしても守りたい」という言葉が今も強く心に残っています。今回の課題は、お父様の判断能力という時間のリミットと、東京と滋賀という物理的な距離をいかに克服し、ご家族の想いを未来へつなぐかという点にありました。
遠方にある空き家の家族信託は、単に書類を作成すれば済むというものではありません。将来どのような事態が起きても柔軟に対応できるよう、実務に即した緻密な設計が求められます。ご自身で進めようとすると、法的な不備や親族間での認識のずれが生じ、途中で行き詰まってしまうケースも少なくないのが実情です。
私たちがこの課題をクリアできたのは、全国どこからでもオンラインや郵送で完結できる体制に加え、2,000件を超える相談実績から得た「空き家に特化した家族信託」のノウハウがあったからです。ご家族の切実な想いを、法的な安心という確かな形に変える。それが専門家としての私たちの役割であると自負しております。
全ての手続きが完了した際、山下様が「これでやっと、肩の荷が下りました」と安堵の表情を浮かべられたのを見て、私も自分のことのように嬉しくなりました。法的な手続きが、ご家族の心の平穏に直結することを改めて実感した瞬間でした。
今回構築した仕組みによって、お父様は安心して穏やかな日々を過ごされ、山下様をはじめとするご家族の皆様は、将来の選択をご自身たちのタイミングでじっくりと決めることができます。歴史ある大切な場所が、これからも皆様の心と共にあり続けることを願っております。
ご実家が遠方にある、あるいは親御様の将来に漠然とした不安がある。そんなお悩みを抱えている方は、決して少なくありません。問題が複雑に絡み合ってしまう前に、まずは一度、私たちにご相談ください。あなたとご家族にとっての最善の道筋を、一緒に見つけ出しましょう。



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